神山まるごと高専は、徳島県神山町にある私立の高等専門学校です。
徳島県神山町といえば、緑の山に囲まれ川の清流に心が癒やされる自然豊かな場所。
人口5000人に満たないこの町に、国内の高等専門学校としては19年ぶりに新設された学校です。
コンセプトは「テクノロジーとデザイン、起業家精神を一度に学ぶ」。
理事長が企業から集めた100億円を元に人件費などを賄い、授業料は全学生無料。
斬新な取り組みを次々に打ち出す異色の高専となっています。
神山まるごと高専が「怪しい」との声はなぜ?
神山まるごと高専を検索すると、「怪しい」というワードが出てきます。
なぜ怪しいと思われてしまうのでしょうか。
まず、「神山まるごと高専」という学校名に原因があります。
「まるごと」というワードが、学校名としてはかなり変わっていますよね。
どんな学校か知らず、名前だけ耳にすると、「怪しい学校なんじゃないの…?」と思ってしまう人がたくさんいるようです。

しかし、この「まるごと」には、この学校の大切な意味が込められています。
自然の中で自分と向き合うこと、多様な背景の人と共同生活を送ること、町の人に助けられながら暮らすこと…。
授業以外のあらゆる機会から「まるごと」学ぶことを、神山まるごと高専では大切にしています。
また、成功も失敗も糧とし、全ての経験から「まるごと」学習してほしいという学校側からの願いもあります。
学生が様々な力を高めていく中で、その価値が発揮されるのは実践の場であり、結果が成功であれ失敗であれ、全て成長の糧となりうる貴重な経験です。
「全ての経験に学びがある」と考え、「まるごと」というワードを学校名に取り入れているのです。
一見怪しく感じる学校名ですが、素晴らしい意味が込められていました。
神山まるごと高専が定員割れは嘘
神山まるごと高専は2023年度の入試で、推薦入試と一般入試をあわせて399人が出願し、44人が合格しました。
定員は40人なので、倍率は9.1倍となり、定員割れは起こりませんでした。
検索結果に「定員割れ」と出てくるのですが嘘であることがわかりますね。

神山まるごと高専は、起業家の育成を掲げる私立の高等専門学校です。2023年4月に徳島県神山町に開校しました。
2023年度の入試では、全国40都道府県および海外6か国から出願がありました。合格者の男女比は1対1でした。
神山まるごと高専の入試は、学力検定だけでなく、課題レポートや面接などを通じて、起業家としての素質や適性を重視して選考が行われます。

神山まるごと高専の校長就任を菱川氏が辞退?理由は?
神山まるごと高専の初代校長に就任予定だった菱川勢一氏は辞退を表明しました。
菱川氏は、クリエイティブディレクターとして活躍し、2023年4月に神山まるごと高専の校長に就任する予定でした。
菱川氏の辞任を受け、神山まるごと高専は、ZOZOテクノロジーズ取締役の大蔵峰樹氏を新校長に選任しました。大蔵氏は、2023年8月1日に就任しました。
菱川氏の辞任に関して具体的な理由は公表されていないものの、自分のビジョンと学校の現状にギャップを感じたこともあるかもしれませんね。
神山まるごと高専の良い口コミ1:授業料が全員無料!

神山まるごと高専は全寮制で、授業料はなんと、全学生無料です。
画期的な学費無償化の仕組みはどのようにして完成したのでしょうか。
理事長である寺田さんは、民間企業に対して100回以上プレゼンテーションして出資や寄付を呼びかけました。
その結果、ソニーグループやリコーなど11社から約100億円を集め、基金をつくります。
この基金を運用会社に委託。
年間5・5%の運用益を得る前提で約5億円の収入を見込み、これで教員の人件費などを賄っているのです。
さらに、寮費についても、経済状況や家族構成によって無料になったり、減額されたりするといいます。
経済的な理由で、高専をあきらめる必要がないのは、大きなメリットです。
学費を無料にすることで、いろいろな環境、価値観の学生が全国各地から集まります。
その学生たちの多様性からイノベーションが生まれることがこの学校の大きな魅力です。
この高専で素晴らしい経験をし、学んだ学生たちは、日本、社会、未来を変えていく人材になるのではないでしょうか。
神山まるごと高専の良い口コミ2:画期的な新しい教育

神山まるごと高専では、プログラミングやデザインなど起業に必要な技能を学びます。
また、現役の経営者などから起業の経験をじかに聞くことができる特別授業も設けているのが特徴で、5年間を過ごした卒業生の4割が起業することを目標に掲げています。
自分の「やりたい」をとことん追求できるのがこの学校の魅力です。
神山まるごと高専で学ぶと、起業家との交流をはじめ貴重な経験を積み重ねられるのではないでしょうか。
在学中の学生は、「授業はめちゃくちゃ頭を使い自分なりの独自性がでる。クラスメートの強みや特徴の新しい発見があり、仲間を知ることができる」と話します。
ここでは、授業や寮生活を通して全国各地の多様な学生たちと、将来役立つ発想力やコミュニケーション能力なども身につけることができるのです。
神山まるごと高専の学生たちは、画一的でない新しい教育を通して、どんな場所やどんな時代であっても、社会で活躍できる「人間力」を養うことができます。

神山まるごと高専はどんな人に向いている?
神山まるごと高専は、将来起業したいと考える人、他にはない斬新な授業を通して「人間力」を養いたいという人におすすめの学校です。
情報工学を中心としたエンジニアリングと、デザイン分野における専門性を横断的に学びながら、コミュニケーションやリーダーシップ、レジリエンスといった起業家精神を身につけることができます。