高等工科学校は、神奈川県横須賀市御幸浜の陸上自衛隊武山駐屯地に所在する、陸上自衛隊の教育機関です。
中学校を卒業した10代の男子を対象に、将来、陸曹となるべき者の養成を目的とした学校です。(中学校を卒業し、採用試験を経て高等工科学校生徒に任命された者が入校します。)
高等学校ではありませんが3年制で、通信制高等学校と連携しており、高等学校卒業資格の取得も可能です。
全寮制となっていますが、学費や寮費は無償で、所定の給与が生徒に支給されています。
高等工科学校が「やばい」との声はなぜ?
高等工科学校を検索すると「やばい」というワードが出てきます。
一体なぜなのでしょうか。
やばい理由1:給与が支給される!
この学校は特別な学校で、自衛隊で必要な知識や技能を学ぶことができる場所です。
「自衛隊版の高校」として知られている学校ですが、なんと学びながら、給与も支給されます。
陸上自衛隊高等工科学校生徒は、特別職国家公務員の身分となります。
彼らは自衛官ではなく、防衛省職員として扱われ、月額 106,900円(令和5年1月1日現在)が支給されるのです。
また、年に2回の期末手当まであり、さらに宿舎は無料で、食事・被服類・寝具については、支給または貸与されます。
とても待遇がよく、まさに「やばい」学校ですよね。
やばい理由2:外出の規則が厳しい!
待遇が良い高等工科学校ですが、自衛隊版の高校ということで、やはり厳しい規則もたくさんあります。
授業は基本的に、平日に7時間、水曜日だけは8時間設定されています。
週休二日制が採用されていますが、外出できるのは原則として休日のみです。
さらに、外出は指定された時間と場所内でのみ行動が認められています。
自由に行動することは厳しく、この学校に入校すると、基本的には限られた場所でのみ、過ごす生活が始まるということですね。
もちろん、生徒の外泊は基本的に許可されていない方針です。
普通の若者にとってはかなり厳しい規則ではないでしょうか。
ある程度の覚悟をもって入校する必要があるといえるでしょう。
高等工科学校の良い口コミ1:将来が保証されている!
高等工科学校では、一般の高校と同じ様に3年生で卒業すると、その後の基本的ルートは生徒陸曹候補生課程に進むことになります。
高卒としては最短コースで3等陸曹に任官し、定年まで勤めることができる陸上自衛官になるわけですね。
高等工科学校に入学できれば、定年まで勤めることができる陸上自衛官になる道が保証されているというのは大変魅力的なことでしょう。
中卒から自衛隊への入隊を目指したい人にとっては、これ以上ない待遇の学校と大変評判も高くなっています。
また、学校内において、学力を維持し続けた生徒は、8~10%程度が「防衛大学校」を目指します。
さらに、10%弱ですが「航空学生」と言って、海上自衛隊や航空自衛隊のパイロット等へ進む人もいます。
昨今の社会では、中卒ではなかなか就職できない状況ですが、この学校に入学すれば、中卒でも、最終的には、部内、部外、選抜を抜きにして約8割以上の人が「幹部自衛官」になっています。
以上のような理由から大変魅力ある学校という口コミが多数ある学校です。
高等工科学校の良い口コミ2:学費がかからない!
高等工科学校の魅力は、なんといってもお金がかからないことでしょう。
公立高校の場合、3年間でかかる費用の平均は約130万円。
私立の場合はなんと約300万円ほどといわれています。
普通の高校に通えば、学費だけでなく、制服代や教科書代、部活の費用、修学旅行代など、想像以上にお金がかかり、家計への負担もかなり出てきます。
ところが、この高等工科学校においては、金銭的負担はほぼありません。
授業料や入学金の類は当然ありませんし、制服は貸与です。
さらには、前述したとおり、給与の支給までありますので、家庭への負担どころか、家庭への手助けになってくれるのです。
経済的に苦しく、進学を断念する必要がないというのは、低所得の家庭にとっては、かなりありがたい学校といえるでしょう。
高等工科学校はどんな人に向いている?
高等工科学校は、将来自衛官になりたいという人にとっては、最短コースで夢が叶えられる学校となっています。
入学することができれば、心身ともに鍛えられ、安定した未来が待っているでしょう。
また、経済的に苦しい家庭でも、金銭的な心配はまったくありません。